債務整理と同時に、貸金業法は改正され、ヤミ金融対策も強化されました。
多重債務に苦しみ、ついにはヤミ金にまで手を出し自殺をする人の数は後を絶ちません。
ヤミ金とは、出資法に定められている年29.2%に違反して貸付けを行う金融業者のことで、
なかには7000%などという高金利の業者もいます。
ヤミ金の金利に「トイチ」という表現がよく使われますが、「トイチ」は10日で1割ということです。
しかし、1割ならまだしも、「トヨン」(10日で4割)、「トゴ」(10日で5割)などが
ヤミ金業界では横行しているのです。10日で5割ということは、年1825%という計算になります。
通常ならば、正当な金利の業者からお金を借りますが、
そのような業者からも借入限度額を超えている場合や、
返済能力がないとみなされて借りれない場合など、複数のサラ金やクレジットを利用し、
ついにはヤミ金に手を出すようになります。
しかし、ヤミ金業者がターゲットとしているのは、まさにこうした多重債務や自己破産者など、返済に苦しむ人たちです。
こうしたヤミ金業者の中には、警察の摘発を免れるため事務所を置かず、
携帯電話の番号だけを掲載し、携帯電話で取り立てを行う「090金融」や、
家財道具のリース形式をとる「家具リース金融」、融資の申し込みをしていない人
の銀行口座に一方的に1万円を振り込み、その1週間後に「利子を付けて2万円返せ」
などと倍の金額を要求する「押し貸し」など、新手の詐欺まがいの手口が増えています。
このようなヤミ金の被害をなくすため、平成15年7月に「ヤミ金融対策法
(貸金業規制法及び出資法の一部改正法)が成立しました。
金融庁では、改正法の施行にあたり、貸金業登録制度を強化し、
暴力団などから資金を得て組織的な貸付けを行うようなことを排除し、
ヤミ金の被害者の相談体制や捜査当局など関係機関との連携強化を打ち出しました。
貸金業を営むには、都道府県知事または財務大臣へ貸金業登録をしなければなりませんが、
ヤミ金業者の中には、この登録をせずに貸付けを行っているものも多く、
今回の改正により、登録の際の審査も次のように強化されました(貸金業規制法6条1項)。
*申請者等の本人確認の義務化
*人的要件(暴力団員の排除など)の強化
*財産的要件の追加
*各営業店への主任者の設置の義務付け
財産的要件では、日賦貸金業者を除く法人なら500万円以上、
個人の場合は300万円以上の純資産がなければ、貸金業者として登録できないということです。
また、年109.5%を超える割合による利息で貸付けを行った場合、
その契約は無効となり、利息を一切請求できないこととなりました(貸金業規制法42条の2第1項)。
ただし、現段階では元金の返済の不要までは定められてはいないものの、
諸外国ではその旨を定めている国もありますし、ヤミ金業者があまりにも悪質な場合、
貸付けが民法90条の公序良俗に反することや、元金が民法708条の不法原因給付に該当することから、
元金返済の必要なしという判決が出たケースもあると言います。
さらに、貸金業登録をしていない業者やヤミ金などの違法業者・違法行為に対する罰則も、
以下の行為については、「5以下の懲役・1000万円以下の罰金」から「10年以下の懲役・3000万円以下の罰金」へと強化されました。
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